DAITUBEの魚突きブログ

「魚突き」ときどき「BBOY」でお馴染みのYOUTUBEチャンネル『DAITUBE』です。「三又の土佐銛先」と「2mのアルミ銛」を使用した、いわば「軽装魚突き」での突果にプライドをかけています。

モーリィさんとオオモン狩り

6月29日、てんき あらし のち はれ。

 

 今日は、from 宮崎の「自作手銛師」、またの名を「一級カラモグラー」、さらにまたの名を「突き界の本田圭佑」、さらにさらにまたの名を「月末アイドル」、などなど数多くの異名を持つ男、「モーリィ」さんの初鹿児島遠征に案内人として同行しました。

 

 

 約束の時間より早く起きたボクは、約束の時間より早く到着したモーリィさんの車に乗せてもらって、どんぶらこっこ、どんぶらこっこ、海へと向かいます。

 

 しかし、天気予報が変わり、なにやら不穏な空気が漂っておりました。――というのも、前日の天気予報では今日が「梅雨明け」のような感じだったのに、朝になって1日中「雷雨」の予報になっていたのです。

 

 ポイント近くまで来て、カミナリごろごろ。

 

「今日は温泉ツアーかな・・・」

 

 モーリィさんが残念そうにぼやきます。はるばる来ていただいたのに、これはあまりに辛すぎます。

 

「ポイントだけでも一応見てみますか?」

 

 

――そう、「ポイントだけでも」。

 

 このボクの提案は、オトナの銛突きにおける「先っぽだけ」とほぼ同意語です。案の定、海に到着するやいなや、ボクたちはウエットに着替え始めます。そう、そこまで行ったらもう我慢ができるワケないんです。

 

「先っぽだけって、言ったじゃん」

 

 海の声が聞こえてくるようでした。

 

 しかし、そんなことは関係ない。カミナリやんだし、遠い空に晴れ間が見えてるし、天気予報を信じない信じたくない、そんなボクたちはエントリー地点へ向かいます。

 

 

――いよいよ、海の中。

 

 モーリィさんの「超きれーい!」の声に、なんだか役目を終えた気分になりました。

 

 はてさて、鹿児島に来ていただいたからには、宮崎ではあまりいないであろう「ハタ系」を突いていただきたい。そして今日のこのポイントは「オオモンハタ」の大量出没ポイントなのであります。

 

 しかしながら、今年に入ってこのポイントに潜るのは、実はボクも初めて。

 

 他のポイントにもハタ系が見られ始めたから、そろそろシーズンとは思うのですが、どうでしょう。エントリー際の浅場には、ほとんどその姿が見られません。代わりにサンノジやらの魚影がとても濃いです。本格シーズンなら、浅場でもじゃんじゃんエンカウントできていたのですが――。

 

 僕らはおのずと沖へと向かいます。

 

 僕は岬の岩礁に沿うように岸沿いを、モーリィさんは湾内からだだっ広い大海原へ。

 

 

 途中、イシダイを発見し、寄せようと試みて着底した岩の上から、なにやら興味をそそられる岩穴を発見しました。小さなイシガキダイが、その岩の隙間へと消えていくのです。

 

(これは良い穴なのかもしれない)

 

 そう思った僕は、すぐに覗きに行きました。正解でした。

 

 穴の中はたいして広くもないのに、良型のイシダイやら、シロホシフエダイ、オオモンハタなど、素晴らしい魚種の群れが雑魚に混じりながら休んでいます。

 

 穴は狭く、奥までやや遠いです。が、ボクはイシダイに向けて銛を放ちます。当たりはしましたが、刺さりが甘く、すぐに抜けてしまいました。バカなことをしました。当たった直後に銛をさらに押し込んで、奥の岩を使ってさらに深く刺すべきでした。

 

 代わりに小ぶりなオオモンハタからヘッドショットを一本獲って、エギジット。・・・というのも、腰にぶら下げてあるはずのストリンガーをロストしてしまっていたのです(笑) やれやれ。突くたびにこれでは、かなり手間です。

 

 でもまた海へとゴー!

 

 モーリィさんに合流してみます。

 

 そして驚かされました。すでに数匹のオオモンを仕留めておられたのです! そして何より「キジハタ」まで一匹! すごい!

 

 ここのポイントではオオモン以外のハタ系を、なにげに僕は見たことがなかったんですね。いやー、お見事です。話によると、空潜りしていたら結構見たそうです。アカハタまで居たというので、ほんとに驚きです。

 

「アカハタをばらしてしまいましたー」と悔しそうに語るモーリィさん。

 

 オオモン、キジよりアカハタは小ぶりなぶん、反射神経も鋭いですからねー。

 

 

 刺激をもらった僕は、モーリィさんにならってちゃんと空潜りしてみます。「魚がいそう」と地形を予測した、岬先端のやや深場を探ります。いました! さすがちょっと深いと、大きいのがいます。

 

 最初にボクは、魚に興味のないふりをしながら岩礁の上に着底、こちらに興味と警戒を半々に示してくるオオモンの横目に、銛先を向けます。そしてジリ、ジリ、と間合いを詰めます。

 

(射程はいった!)

 

 そう思った一瞬、オオモンが身をひるがえし、ボクからまた距離をとります。

 

 「逃げる背中に撃つか」、撃ちかけたボクの手からあからさまに迷いが出てしまいました。が、その逃げ方にはあまり警戒されてるふうな印象はなかったので、(これはまた振り返る)と思い、撃つ手を止めます。

 

 案の定、オオモンはすぐにこちらを振り返りました。

 

 そしてまたボクは、ジリ、ジリ、下から低くゆっくり間合いを詰めなおします。そして、その大きな横顔をモリでひと突き! さらにフィンキックで押し込み、背後の岩礁に押さえつけながら、しっかり両手で確保! 基本を徹底した、良い突き方ができました。

 

 

 大きい方のオオモンは立派に47.5cmありました。が、記録更新ではありません。イシガキダイは35cmと食べ頃サイズ。

 

 ちなみに捕獲できた3匹は全部ヘッドショットです。やはり頭を突くことができれば、ばらしにくくなり、捕獲率もぐっと上がりますね。身も傷つけませんし。

 

 

 最後にこの日の動画です。

 

 

 

そして、モーリィさんサイド。